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海洋濃度差発電

海洋濃度差発電(Salinity Gradient Power: SGP)

海洋の塩水と河川などの淡水間に存在する塩分濃度の差を利用し発電を行う技術であり、1973年に発明された。発電方法の違いにより、浸透圧発電(Pressure Retarded Osmosis: PRO)と逆電気透析発電(Reverse Electro-Dialysis: RED)に分類される。
 
塩分濃度差発電の利点
(1) 海に面した河口など、発電可能地域は世界中に存在する。
(2) 日光や風など自然現象の影響を受けず、発電システムは高稼働率である。
(3) 二酸化炭素や放射性廃棄物など、環境に悪影響を与える物質を発生しない。
(4) 発電インフラは堤防下に設置することができ、景観を損なわない。
 
浸透圧発電
塩水と淡水を、水分は透過させるが塩分は透過させない「半透膜」を用いて仕切ると、淡水は塩水側に浸透する。この現象を浸透と呼び、このときに生じる圧力を浸透圧と呼ぶ。
 


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浸透圧の原理
 

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浸透圧発電
 


逆電気透析発電
陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の間に海水を供給し、両端の電極に電圧をかけてイオン交換を行い、脱塩水を得る技術を電気透析と呼ぶ。逆電気透析は、これとは逆の動作を行い、海水と淡水から電力を得る技術である。


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電気透析


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逆電気透析